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執筆者の写真三橋美穂

192. 結局、睡眠が一番お得

(2024/11/01)




昨日、テレビの生放送があり、スタジオで睡眠法について解説したところ、出演者からこんな意見がありました。



「休日の寝だめはよくないと言われても、睡眠不足をそのままにしていいんですか? 休みの日に寝ないと体がもたない」



不規則で多忙な芸能人のみなさんの気持ちもわかるので、「一旦起きて体内時計をリセットした後に寝てください」と答えました。体内時計は太陽光を浴びて、朝食をとることでリセットされます。



一般の人でも休日前は好きなだけ夜更かしを楽しんで、その結果、お昼近くまで寝ている人も珍しくありません。休日の寝だめについて、どう伝えたらよいのか考えながら、テレビ局を後にしました。



思い出したのは、先日ラジオ出演した折に聞いたディレクターの方の言葉。事前に新刊を読んでくださっていて、

「ここに書かれているポイントになることは、すべてやってます」

と言われたのです。



実は、その方は不眠に苦しんだ時期があったといいます。不規則な生活のうえ、夜ふかし。忙しい時は睡眠をとらず、寝られるときに寝る。そんな生活を長年続けていたら、眠りたくても眠れなくなって体調を崩してしまったそうです。



生活習慣を見直して、睡眠によい行動をとるようにしたところ、不眠が改善され、日中のパフォーマンスも上がったそう。



実践していることは、


・決まった時刻に起床する


・太陽光を浴びながら歩いたり運動する


・決まった時間に健康的な食事をとる


・夕方以降に寝ない


・寝る前に過ごす部屋の照度を下げる


・お酒、たばこ、カフェインを控える


・就寝1~2時間前にお風呂に入る


・寝床スマホをしない


・7時間以上睡眠をとる



「すべて実践するのは難しい人が多いのに、素晴らしいですね!!」と私が伝えると、

「結局、これが一番お得だから」と言います。



これをやりさえすれば、体調はいいし、仕事の生産性も上がるので、やらない方が損だと。彼のスッキリとした表情を見て、ある種、悟りの境地だと感じました。



目先の欲望を叶えるために、短時間睡眠でも疲れが取れる方法を模索したり、休日の寝だめを繰り返していると、本当に叶えたいことの達成が遅くなります。



睡眠の基本ルールはわかっているのですから、それに抗うのは人生をロスしているようなもの。受け入れてみると、目から鱗が落ちるでしょう。



ぐっすり眠ると、些細なことが気にならなくなったり、そよ風の気持ちよさを感じられたり、まわりの人に協力的な行動がとれたり、いいアイディアがひらめいたり・・・。その方法がわかっているのに実行しないのは、もったいないと思いませんか。



睡眠は自分の力を最大限に発揮するためのツールです。

誰もが等しく持っている睡眠というツールを、意図的に使ってみませんか。



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