(2024/11/01)
昨日、テレビの生放送があり、スタジオで睡眠法について解説したところ、出演者からこんな意見がありました。
「休日の寝だめはよくないと言われても、睡眠不足をそのままにしていいんですか? 休みの日に寝ないと体がもたない」
不規則で多忙な芸能人のみなさんの気持ちもわかるので、「一旦起きて体内時計をリセットした後に寝てください」と答えました。体内時計は太陽光を浴びて、朝食をとることでリセットされます。
一般の人でも休日前は好きなだけ夜更かしを楽しんで、その結果、お昼近くまで寝ている人も珍しくありません。休日の寝だめについて、どう伝えたらよいのか考えながら、テレビ局を後にしました。
思い出したのは、先日ラジオ出演した折に聞いたディレクターの方の言葉。事前に新刊を読んでくださっていて、
「ここに書かれているポイントになることは、すべてやってます」
と言われたのです。
実は、その方は不眠に苦しんだ時期があったといいます。不規則な生活のうえ、夜ふかし。忙しい時は睡眠をとらず、寝られるときに寝る。そんな生活を長年続けていたら、眠りたくても眠れなくなって体調を崩してしまったそうです。
生活習慣を見直して、睡眠によい行動をとるようにしたところ、不眠が改善され、日中のパフォーマンスも上がったそう。
実践していることは、
・決まった時刻に起床する
・太陽光を浴びながら歩いたり運動する
・決まった時間に健康的な食事をとる
・夕方以降に寝ない
・寝る前に過ごす部屋の照度を下げる
・お酒、たばこ、カフェインを控える
・就寝1~2時間前にお風呂に入る
・寝床スマホをしない
・7時間以上睡眠をとる
「すべて実践するのは難しい人が多いのに、素晴らしいですね!!」と私が伝えると、
「結局、これが一番お得だから」と言います。
これをやりさえすれば、体調はいいし、仕事の生産性も上がるので、やらない方が損だと。彼のスッキリとした表情を見て、ある種、悟りの境地だと感じました。
目先の欲望を叶えるために、短時間睡眠でも疲れが取れる方法を模索したり、休日の寝だめを繰り返していると、本当に叶えたいことの達成が遅くなります。
睡眠の基本ルールはわかっているのですから、それに抗うのは人生をロスしているようなもの。受け入れてみると、目から鱗が落ちるでしょう。
ぐっすり眠ると、些細なことが気にならなくなったり、そよ風の気持ちよさを感じられたり、まわりの人に協力的な行動がとれたり、いいアイディアがひらめいたり・・・。その方法がわかっているのに実行しないのは、もったいないと思いませんか。
睡眠は自分の力を最大限に発揮するためのツールです。
誰もが等しく持っている睡眠というツールを、意図的に使ってみませんか。
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