(2016/10/01)
今日から10月が始まり、今年も残すところ3カ月になりました。
「一年が過ぎるのは早いなぁ~」と思いながら、この時間の感じ方は、加齢によって短くなると聞いたことがあることを思い出しました。
調べてみると、それを「ジャネーの法則」ということがわかりました。
19世紀のフランスの哲学者・ポール・ジャネが発案し、甥の心理学者・ピエール・ジャネの著書において紹介された法則。 主観的に記憶される年月の長さは年少者にはより長く、年長者にはより短く評価されるという現象を心理学的に説明した。 簡単に言えば生涯のある時期における時間の心理的長さは年齢の逆数に比例する(年齢に反比例する)。例えば、50歳の人間にとって1年の長さは人生の50分の1ほどであるが、5歳の人間にとっては5分の1に相当する。 (Wikipediaより)
これはこれで納得すると同時に、年齢は同じでも、長く感じる一日と、短く感じる一日があると思いました。
頭の中の思考が騒がしいときは生産性が低く、就寝時には「あっという間の一日だった」と感じます。頭の中が静かなときは、目の前にあることに集中でき、多くのタスクをこなせて充実感があり、一日は長く感じます。
つまり、やり遂げたことが多ければ、一日は長く感じ、少なければ短く感じるのだと思います。一日が長かったと思える充実した日々を送るためには、頭の中を静かに保ち、集中力を上げることがポイントといえるでしょう。
最近、注目されているマインドフルネス瞑想は、まさにそれを実現するためのメソッドで、「今、ここ」に意識を向け、過去や未来からくるストレスから解放されることを目的としています。
「あんな態度をとってしまったから(過去)、 嫌われるに違いない(未来)」
「しっかり勉強しなかったから試験に落ちてしまった(過去)、 みんなにどう思われるか心配だ(未来)」
「仕事をたくさん引き受けてしまったけど(過去)、 できなかったらどうしよう(未来)」
こんなネガティブな思考が次々浮かんでくれば、脳は疲れるし、生産性が落ちるのは当たり前です。この頭の中の思考(雑念)は、ものすごくエネルギーを使っていて、脳全体の60~80%を占めていると言われています。
私たちは過去から未来へ向かう時間の流れの中で生きていると思っていますが、現実にあるのは「今」この瞬間だけです。「今」「今」「今」の連続が、時間になっていくのです。
マインドフルネスとは、その一瞬に全力を傾けること。今という瞬間に、余計な判断を加えず、自分の人生がかかっているかのように真剣に、意識して注意を向けることだと言います。
マインドフルネス瞑想の方法はいろいろありますが、脳の疲れに効く、マインドフルネス呼吸法をご紹介します。(久賀谷亮 著「最高の休息法」より)
1)基本姿勢をとる ・椅子に座る(背筋を伸ばし、背もたれから離す) ・お腹はゆったり、手は太ももの上、脚は組まない ・目は閉じる 2)身体の感覚に意識を向ける ・接触感覚(足の裏と床、お尻と椅子、手と太腿など) ・身体が地球に引っ張られる重力の感覚 3)呼吸に意識を向ける ・呼吸に関わる感覚を意識する(鼻を通る空気、お腹の上下など) ・深呼吸や呼吸コントロールは不要 4)雑念が浮かんだら ・雑念が浮かんだ事実に気づき、注意を呼吸に戻す ・雑念が浮かぶのは当然なので、自分を責めない
私の場合は、「私」が呼吸しているのではなく、自然が「私を通して」呼吸しているとイメージすると、呼吸に集中できます。
雑念のループにはまっているときは、当然寝つきも悪くなるので、ベッドに横たわりながら、身体の感覚と呼吸に意識を向けて、「今、ここ」にある自分を練習してみましょう。
練習を繰り返すことで雑念も抑制されて、集中力が上がっていきます。一日が長く感じられる充実した毎日を過ごせますように。
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