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70. 自分自身にゆとりを与える

  • 執筆者の写真: 三橋美穂
    三橋美穂
  • 2021年2月2日
  • 読了時間: 3分

(2014/09/01)



出張の予定が多く、すでにスケジュールが埋まりつつある9月。高松行きの飛行機の予約をしようと移動時間を計算したところ、7:50発の1便か、9:25発の2便、どちらにしようか迷ってしまいました。2便で順調に行けば会場には12時前に到着し、12時半からの講演にはちょうどいいタイミングです。

ただし、空港からは乗合タクシーを利用するため、同乗者の行先によっては、到着が12時を過ぎる可能性があります。 さらに飛行機が少し遅れたら、12時半には間に合わない恐れも出てきます。

1便だと家を6時前に出なければならず、できれば私は2便にしたいと思っていました。9月は忙しくなりそうなので、少しでも時間を節約したかったからです。

でも、ふと思いました。

開始に間に合うかどうか、移動中ずっと焦りながら会場に向かっている自分が疲労困憊しているイメージが出てきて、これはエネルギーを無駄に消耗しているなと、気がつきました。そのとき、1時間半早起きするだけで心の余裕ができるなら、私はそちらを選ぼうと決めました。この選択が、自分自身にゆとりを与えたという体験でした。

このことから翌日、大阪出張のときの行動にも余裕があり、心が穏やかで疲労を全然感じませんでした。 まず、自宅から東京駅までの在来線は、予定していた1本前に乗ることができ、お弁当をゆったり選び、カフェラテを買い、新幹線に乗り込みました。

前日の睡眠時間は5時間と短く、小雨まじりの薄暗いお天気。いつもなら完全に、車中で眠るシチュエーションですが、まったく眠くありません。お弁当を食べて、新聞を読んで、企画書を書いて、充実した時間を過ごすことができました。

仕事が終わって帰りの新幹線は、予定の40分前に新大阪駅に到着しました。いつもなら早い列車に変更して、車内でお弁当を食べるところですが、切符はそのままにして、美々卯で温かい湯葉天ご膳をいただきました。

乗車中は眠くなることなく、レポート作成の時間にあてることができ、とても生産性の高い一日でした。そして、いつものような重苦しい疲れもありません。

これは何が起こっていたのか考察してみました。 今までは、効率一辺倒で心も頭もせわしなく、そのことで自分のエネルギーを消耗して疲れていたことに気がつきました。今回、自分自身にゆとりを与えたことで、エネルギーを効果的に使えていたのだと思います。

どういうときにエネルギーの消耗が激しくなるかといえば、不安や焦りによって、心がザワつき、頭の中がうるさくなるときです。ネガティブな感情や思考の連鎖は、私たちを非常に疲れさせます。

「時間がない」 → 「早くしなくちゃ」 → 「間に合わなかったらどうしよう」 → 「次は大丈夫だろうか」 → 「もうギリギリだ」 → 「電話を入れておいた方がいいだろうか」 → 「会場セッティングのチェックができないかも」 → 「ちゃんとできるか心配だ」 などなど。

自分に時間的な余裕を与える選択をすることで、心に余裕ができ、生産性が高まり、結果的に行動に余裕ができる。これは私にとって、新しい体験でした。

睡眠時間についても、同じことが言えるでしょう。 「睡眠時間を増やす=活動量が減る」、ではないのです。睡眠をしっかりとることで、心身の疲労が回復し、仕事の生産性が高まり、結果的に時間に余裕ができる。飛躍的パフォーマンスは、逆転の発想から生まれます。

「自分自身にゆとりを与える」

まず何か一つ、いつも慣れ親しんだ選択ではなく、普段と逆の選択をしてみると、新しい体験をすることができるでしょう。


 
 
 

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