(2013/10/01)
最近、アメリカのセントメリー大学による研究で、くつろぎをイメージする【言葉】を思い浮かべると、ぐっすり眠れるという発表がありました。「休息」「リラックス」「気持ちいい」「穏やか」という、睡眠に関連するくつろぎワードを目にしただけで、被験者のうち47%が、普通の言葉を目にした時と比べて、より長い時間眠ることができたそうです。
さらに研究を進めていったところ、休息と関連する言葉によって、寝付きがよくなることも分かりました。これらの言葉を付箋に書いて、就寝前に目につくところに貼っておくと良いそうです。
言葉で眠ると聞くと、【羊を数える】を思い浮かべる人が、多いのではないでしょうか。でも羊を何千匹数えようとも眠れなかった、そんな話もよく耳にします。
羊を数える習慣は、もともと英語からきています。羊が柵を飛び越えている姿をイメージしながら、「one sheep, two sheep,…」と数えて行きます。英語で数えると、「シ~プ」と発音するときに自然に息を吐くので、副交感神経が働いてリラックスできます。
でも、これを日本語で数えるとどうなるでしょうか? 「ひつじが いっぴきっ」と、息が詰まってしまい、逆に体に力が入ってしまいます。単調なことをくり返すという意味では多少眠くなる作用があるかもしれませんが、あまり期待はできません。
私が以前からお勧めしているのは、
「うれしい~」 「たのしい~」 「気持ちいい~」 「豊か~」 「幸せ~」
この5つの言葉を繰り返し唱えること。
これら以外でも、「よくやってる~」「満ちている~」など、自分にピッタリくる言葉を3~5つ選んでみてください。不思議と、本当に言葉のような状態になって、心地よく眠ることができます。このときのポイントは、体の感覚を再現しながら、その言葉をありありとイメージすること。
地球は二面性のある星なので、一つのものを構成するためには二つの側面があります。「言葉」の二面は、“音”と“意味”。言葉が持つ“意味”に“音”が乗ると、その言葉を現実化することができます。最初は声に出して「気持ちいいなぁ~」と練習してコツがつかめてきたら、心の中で唱えるだけでもハッキリと効果が現れるでしょう。
こういう言葉は照れ臭いという人は、数を数えてみましょう。座禅では「数息観(すそくかん)」といい、「ひとぉ~つぅ~」「ふたぁ~つぅ~」と、ゆっくり数えていきます。
息を吐くときに横隔膜が上に動くのを感じるくらい、お腹をしっかりへこませ、吐く息は自然に入るままに任せます。そして、10までいったら1に戻るようにすると、単調な繰り返しなので、自然と眠くなります。
私たちの悩みや不安は、思考の連鎖から生まれます。
「なかなか眠れないなぁ」 →「このまま眠れなかったらどうしよう」 →「明日、大事な会議があるのに」 →「失敗したら取り返しがつかない」 →「将来、自分はどうなるんだろう」 などなど
まだ起きていないことに思考のエネルギーを注ぐことで、 ありもしない幻想に振り回されるのです。
「なかなか眠れ・・・ひとぉ~つぅ~」 「このまま・・・ふたぁ~つぅ~」
今、思考がよぎったことをキャッチしたら、数息観やしあわせワードを唱えて、思考を断ち切ります。次第に頭が静かになっていって、クリアーなマインドで眠りに入ることが可能になるでしょう。
心地よく眠るためには 「しあわせワードをありありとイメージしながら繰り返す」
ぜひ今日からやってみてください!
Comments