（2011/08/01）

睡眠時間が短めな人、長めな人。 熱めのお風呂が好きな人、ぬるめが好きな人。 目覚まし時計がなくても起きられる人、目覚ましが何個も必要な人。 人にはいろいろなタイプがあります。 これを２つのタイプに分けてみていきましょう。 考え方のベースとなるのは、陰陽思想。東洋思想の根底にある、森羅万象をつかさどる思想です。陰陽は相反するエネルギーを持つと同時に、お互いを惹きつけ、補完しあう性質を持っています。例えば、男と女、西洋と東洋、太陽と月、火と水、天と地、奇数と偶数、表と裏、肉体と精神、・・・等々。 陰陽の性質は、次のような特徴があります。 【陽】エネルギッシュで動的、かたい、丸い、重い 【陰】広がりがあって静的、やわらかい、細長い、軽い

陽性タイプは睡眠時間が短めで、朝の目覚めはスッキリ、外交的な性格で、食欲旺盛、筋肉質で体型はガッチリしています。声は大きめ、暑がりで、行動はせっかちという傾向があります。

陰性タイプは睡眠時間が長めで、朝はスロースターター、控えめな性格で、食は細く、筋肉は少なめで、体型はヒョロリとしています。声は小さく、寒がりで、行動はのんびりしている傾向があります。

すべてがピタリと当てはまるとは限りませんが、あなた自身はどちらのタイプだと思いますか？

著名人の例でいえば、歌舞伎役者の市川海老蔵さんは、筋肉質で外に向かうエネルギーが強いので（外交的）陽性タイプです。坂東玉三郎さんは、女形を演じるだけあって、やわらかくて静的な印象があり、陰性タイプです。

外交的な人が多い政治家は陽性が多く、その代表は麻生太郎さん。声が大きく、身体がかたくて、せっかちな印象があります。政治家に少ない陰性タイプの代表は、細長くてやわらかく、静的な鳩山由紀夫さん。

女優の米倉涼子さんはエネルギッシュで動的なので、陽性タイプ。休日はスポーツジムで鍛えているようなイメージがあります。休日は一日3回お風呂に入るという小雪さんは、陰性タイプ。陰性タイプは静かに家で過ごすことを好みます。

陰陽のタイプは、どちらがよいというものではありません。陽性タイプは性格的にも明るくて注目を集めますが、目立ちたがり屋なので、行き過ぎると自己中心的になりやすく、失敗をまわりのせいにする傾向があります。おとなしい陰性タイプは、ものごとを深く洞察する力に長けていますが、エネルギーが弱いと、ものごとを現実化するのに時間がかかります。

では、陰陽のタイプ別に快眠法をみていきましょう。

まず入浴について。せっかちな陽性タイプは熱めのお風呂にサッと入るのを好みますが、少しぬるめの湯に入ることで、気持ちを穏やかにしていきましょう。陰性タイプは少し熱めの湯に入ることで、体温を高くしていきましょう。

また、陽性タイプは冬に布団が冷たくても、自らの熱で寝床内を温めることができますが、陰性タイプは身体の熱が布団に奪われてしまいます。温かい寝具や湯たんぽを使ってしっかり温めましょう。

ストレスがかかるとイライラしやすい陽性タイプの音楽の活用法は、まず激しい音楽でイライラ感情を発散し、その後軽やかなメロディに切り替えていくとリラックスできます。クヨクヨしやすい陰性タイプは、哀しい音楽で癒された後で、軽やかなメロディに切り替えていくとよいでしょう。

陽性タイプに適したアロマは、気持ちを落ち着かせるウッディ系（サンダルウッド、サイプレス、シダーウッド）や、クールダウン（ぺパーミント、ユーカリ）の香りがおすすめです。陰性タイプには、気持ちを明るくしてくれる柑橘系（オレンジスイート、ベルガモット）やからだを温めるジンジャーの香りがよいでしょう。

寝室は、動的で暑がりな陽性タイプは、ブルー系のカバーや、シルバーの調度品などを使って、落ち着いて冷たい雰囲気にまとめましょう。静的で寒がりの陰性タイプは、オレンジ系のカバーや、温かみのある木製家具で、明るく温かい雰囲気にまとめるとよいでしょう。

陰陽タイプに分けてまとめてみましたが、理想は陰性や陽性に極端に傾かず、陰陽のバランスがとれていることです。明るさの中にも静けさと穏やかさを持ち、静かな中にも明るいパワーを感じられる。そして、ふだんは適切な睡眠時間を確保しつつも、集中すべき時には短時間睡眠でも乗りきれる瞬発力がある。そんな柔軟性とバランス感覚が、新しいアクエリアス時代に必要とされる能力といえるでしょう。