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執筆者の写真三橋美穂

31. 成長のための睡眠

(2011/06/01)



3か月前に引っ越しをして、先日、寝室に合わせてベッドフレームを買い換えました。それ以来、カバーリングやベッドパッドなども新しく買って、いろいろな組み合わせの寝心地を試したり、カバーのデザインや肌触りを楽しんでいます。

ベッドメイキングをしているときや、ベッドに入る瞬間、とても幸せに満ちている自分を感じます。これまでも眠るのは好きだと思っていましたが、今の自分の体験と比較したら、幸福感に差があります。

睡眠は、「心身の疲労回復をはかり、明日に備えてメンテナンスをする大切な時間」と知ってはいますが、実際に自分の意識は“明日”にまでは広がっていない日がほとんどです。

医学博士でマハリシ・アーユルヴェーダ認定医の蓮村誠氏の「ダメな睡眠 いい睡眠」(PHP研究所)を読んでいて、グッときたフレーズがありました。


睡眠は本来、疲労回復のためではなく、成長のためのもの

赤ちゃんが長時間眠るのは、疲労回復のためではなく、こころやからだの成長のために寝ています。私たちは年齢を重ねるにつれて、昼間の活動に重点が置かれ、いつしか疲れを取ることだけが睡眠の目的になってしまいました。昼間の活動時間を増やすために、睡眠時間をもっと削っりたいと「短時間睡眠法」の本が売れ、睡眠をネガティブな存在として捕えてきたように感じます。

からだの成長を遂げた大人にとっては、こころの成長(内的成長)がテーマです。「成長のために眠る」これは魔法の言葉だと思いました。 「成長のために眠る」、そう思った瞬間に、意識が広がるのがわかり、思考もクリアーになっていきます。

疲れを引きずったままバタンと寝るときは、気持ちが縮んでいて、頭の中もザワついたままです。拡大した意識で眠りに入るとき、宇宙からのエネルギーを効果的に引き出すことができ、心身の充電がなされます。睡眠中に見る夢も、「成長のための眠り」と意識したら変化してくるでしょう。

ある20代の女性が、夢を見たときの体験を話してくれました。彼女が夢の中で嫌な体験をして朝目覚めたとき、いつもは嫌な感情を引きずったままなのに、そのときは違っていて、目覚めがスッキリしていた、というのです。

私はその話を聞いて、夢の中でその日一日の出来事を整理して、完了したのだと思いました。夢の中に出てきた相手との間に発生していたネガティブな感情を、夢の中でありありと体験することによって、現実世界での、その感情が消えてしまったのです。

「成長するための眠り」であったとき、ただ疲れを取るだけでなく、効果的な睡眠が得られます。この魔法の言葉を胸に、眠りに入ってみてください。

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