(2021/05/01)
最近、ドイツ在住のオーガニック専門家、レムケなつこさんのInstagramをよく見ています。その中に、2つのリンゴを例として見せながら、 「オーガニックとは何か?」を問いかける投稿がありました。
どちらがオーガニックか見た目ではわからないこと(⇒確かに)
成分を分析してもわからないこと(⇒なるほど)
そして、オーガニックとは製品がどのように作られたかという仕組みでありプロセスであると、レムケさんは言います。
製品が私たちの元に届くまでに作り手と売り手の元で、どう作られ、どう管理されたかという一連の仕組みが、オーガニックたらしめているそうです。つまりオーガニックとは商品そのものではなく、人や動物、自然環境、そして次世代まで、幸せの循環がもたらされる仕組みのことを指すのです。
この投稿を読んで、オーガニックへの理解が深まると同時に、私が初めて「オーガニック」という言葉に出会ったときのことを思い出しました。
それは、イギリスに住んでいた30年ほど前のこと。スーパーの野菜コーナーの小さな一角に、オーガニックの人参や玉ねぎが置いてありました。山積みになっている一般的な野菜と比べて2倍くらいの値段で、「なぜ、こんなに高価なのか?」と不思議に思い、辞書で調べてみました。すると「 organic=有機の」とあり、ますます意味がわかりません。
次に「有機」いう言葉の意味を調べたのですが、どれもピンとこなくてモヤモヤしました。いろいろ調べた結果、そのときは「有機=無農薬」と結論付け、とりあえず自分を納得させたのです。
そして、レムケさんの投稿を読んで、幸せの循環を探求した結果、無農薬栽培にたどり着くのであって、「無農薬栽培=オーガニック」ではないことが理解できました。イギリス時代に一生懸命調べていた若かった頃の自分に、「ようやくわかったよ」と心の中で囁きました。
オーガニックが幸せの循環の仕組みであるなら、食べ物だけでなく、住宅や工業製品などのプロダクトも対象になると思いました。
そして、今回のタイトル「オーガニック・スリープ」は、10年くらい前に思いついた言葉です。そのときは、眠っている間に自分の意識が肉体を超え、すべての存在とつながりあうようなイメージを持っていました。
そして、今、私が考える「オーガニック・スリープ」は、幸せの循環の中で体験する眠り=愛の眠り。これは体験できる人と、できない人がいるのではなく、SDGsの開発目標「誰ひとり取り残さない」世界を目指して人類がひとつになったとき、全体(すべての人たち)で一斉に体験するのではないかと思います。
実は、このコラムを書き始める直前に、心がモヤッとする出来事がありました。ある人の活躍を知り、もっと自分も頑張らないと!と焦りや不安が出てきた私がいたのです。まさにうお座時代の、分離と競争からの反応でした。
そして今、世界が一つに融合した愛の眠りをありありとイメージしている中で、分離と競争の体験があるからこそ、愛と融和を体験できるのだと、すべてを肯定することができました。愛だけの体験しかなければ、それが愛だとは認識できないからです。
世界のトランスフォメーションまで、もう少し!
オーガニック・スリープの体験を楽しみに、幸せの循環を意識しながら、今、起きていることに、取り組んでいこうと思っています。
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