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執筆者の写真三橋美穂

107. 幸せな睡眠は“祝福”

(2017/10/01)



先日、東亜日報の論説委員、高美錫(コ・ミソク)さんのコラム「幸せの第一条件」を読みました。その中で、「所得」よりも「十分な睡眠」が幸福感を決定づけるもっとも重要な要素であるという、イギリスの研究結果が紹介されていました。


<東亜日報より> 8250人を対象に、英国人の日常で幸せを左右する重要要素は何かを調べてみると、「性生活」「職業の安定性」「家族の健康」「可処分所得」など、さまざまな項目の中で、「睡眠」が幸せとの相関関係が最も大きいことが分かった。 所得が50%上がることで、幸福指数はせいぜい0.5ポイント上がる程度だが、質の良い睡眠は3.8ポイントも幸福指数を引き上げた。 寸陰を惜しんで勉強や仕事に邁進する韓国人を対象に調査すると、どのような結果が出るだろうか。 (中略) 幸せな睡眠を祝福と考えるなら、人生はより一層豊かになるだろう。今、私たちは間違ったところで幸せと成功の答えを探しているのではないだろうか。

結びの「幸せな睡眠は祝福である」という言葉に、私はインスパイアされました。存在そのものの自分が宇宙全体に含まれ、祝福されているイメージが湧いてきて、歓びと幸せに満たされました

私も仕事や家事がたまっていると、つい寝るのが遅くなることがありますが、「睡眠は祝福」だと思ったら、早く眠りた~い!と眠ることがワクワクに変わりました。

私たちが睡眠を削ってしまう理由の一つは、睡眠は何もしていない時間、そして何もしていないのは価値がないことだと、私たちは刷り込まれてきたからだと思っています。

今、「自分の人生」を振り返ってみてください、と言われたら、あなたはいろいろな出来事を思い出すでしょう。 そして、その中に「睡眠」は含まれていますか? 多分、睡眠のことは思い出さないでしょう。 そう、ほとんどの人の人生に、睡眠は含まれていないのです。

睡眠は何もしていない時間ではなく、「祝福の時間」だとしたらどうでしょうか。眠らないなんて、もったいない! そう思いませんか?

寝床でスマホを見続けて睡眠を削っている人も多い昨今ですが、それは日中に満足がないから、何か別のもので満たそうとしているのかもしれません。寝床でゲームを勝つまでやり続けるという人もいましたが、ゲームで勝ってバタンと寝るのは、真の満足とはほど遠い気がします。

経済成長が見込めない現在の日本で、「仕事の成功=自分の成功」と捉えていたら、満足のない日の方が多いでしょう。睡眠時間を削って仕事に費やすのは、人生の質を下げる淋しい選択のような気がします。ほとんどの人にとって、睡眠が意図的な幸せの条件の一つとして認識されることは、まだ少ないのではないでしょうか。

うお座からアクエリアス時代への転換期の今、これまでとは真逆と思えることが価値を持ち始めていて、その一つが睡眠です。最近、「睡眠負債」がキーワードになっていますが、睡眠負債がたまると病気になったり仕事の生産性が落ちるから、眠らなくてはいけないという脅しによって行動を促すのは、古いうお座型の思考です。

新しいアクエリアス時代は、ワクワクする可能性に人々が惹きつけられ、自然に行動が呼び起される時代です。

「幸せな睡眠は祝福である」

この可能性にワクワクする人たちが増えていくことを願いながら、今夜の「祝福の時=睡眠の時」を迎えるのを楽しみに、一日を過ごしたいと思います。

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