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執筆者の写真三橋美穂

100. 寝床は眠りに集中する場

(2017/03/01)



最近、私が通っている場所があります。その名も【勉強カフェ】。昨年末に近所を歩いているときに看板を見かけて、試しに何回か利用したあと、会員になりました。大人が思い切り勉強できるスペースとして、現在、全国に20店舗展開しているそうです。

お店のスタッフが利用者の目標を達成できるようサポートしていたり、整理整頓されて清潔な空間であることが気に入りました。そして何より、勉強カフェのいいところは、仕事に集中できることです。

私の仕事場は自宅も兼ねているので、仕事をしようと思っても、

「あっ、洗濯物が・・・」 「床にほこりが溜まってる・・・」 「おっと、荷物を出さなくちゃ・・・」 「猫がつけた机の傷が気になるなぁ・・・」

などなど、いろんな思考が頭をよぎってエネルギーが漏電し、生産性が落ちていることを知っていました。

以前はそれでもよかったのですが、最近、仕事量がマックスに近いと感じていて、何とかしなくてはと思っていたところでした。なので、勉強カフェの看板を見たときには、ピン!ときました。

私は仕事で利用していますが、8割の人たちは、何らかの資格試験の合格を目指して勉強しているそうです。勉強カフェは夜11時まで営業していて、私は外出先からの帰り道で立寄ることもあります。すごく疲れていても、そこで仕事をすると、不思議と帰るときには疲れがとれていることが、何度もありました。これは集中しているからに他なりません。

疲れの一因は頭の中の“つぶやき声”、つまり「騒がしい思考」です。そこは勉強に集中している人たちの場なので、私も自然と仕事に集中できます。すると、無駄な思考が消えて頭が静かになり、エネルギーが正しく循環するため、脳が元気になるのだと思います。おかげで【勉強カフェ=仕事に集中できる場】と脳にインプットされました。

不眠を改善するときにも、「寝床は眠るためだけに使う」というルールがあります。不眠に悩んでいる人は【寝床=眠れない場所】と脳に刷り込まれているため、寝床に入ったとたんに「今日も眠れなかったらどうしよう」と、不安になって目が冴えてしまうからです。

【寝床=眠れる場所】と脳に書き換えるための行動は、

▶ 眠くなってから寝床に入る ▶ 眠れなければ、いったん寝床から出る ▶ 静かに過ごして再び眠くなったら寝床に入る ▶ 眠ること以外に寝床を使わない(読書・スマホ・テレビなど)

などがあります。

これは「刺激制御療法」といって、認知行動療法という薬を使わない睡眠改善指導の1つの柱になっています。

ワンルームで暮らしている人は、ベッドの上でテレビを見ているかもしれません。見終わってからベッドに入った方が、睡眠に集中できて、さらに良質な睡眠になるでしょう。

寝床は眠るときだけ使い、スマホも見ない。 春の睡眠習慣の見直しの一つとして、取り組んでみてください。

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